フューチャーソース・コンサルティング 最新市場 分析レポート

Vol. 104

2015/2016年 子供の生活における日常

2015年12月30日

2015年12月14日英国Dunstable発―英国市場調査会社Futuresource Consultingによれば, 3歳から12歳の子供に的を絞った消費者調査の最新版を発表する。その調査では、アメリカ、中国、ドイツ、イギリスにおけるテクノロジー利用およびエンターテインメント・コンテンツの消費に関するパターンや本質的なものの見方が見どころとなっている。

ホリデーシーズンに向けたこの時期に焦点をあてているのは、レジャー時間の習慣に変化が見える子供たちに目を向け、このような習慣の変化が昔ながらのおもちゃの販売にどのように影響を及ぼすかということである。またレポートでは、子供たちによるモバイル端末への依存度の増加やエンターテイメントの消費における絶え間のない変化に関しても報告される。Futuresourceの『Kids Tech』調査は3年間実施されており、時の移り変わりごとの主要トレンドや行動変化についてあぶり出している。

「Kid’s Tech調査は、幅広い年齢層の子供たちが数多くの端末が存在するマルチプラットフォームの環境下で、どのようにデジタルコンテンツを消費しているかに関する実態を捉えています」と、Entertainment Content & Deliveryでアソシエイト・ディレクターを務めるCarl Hibbert氏は語った。「その調査では、従来のリニアTVが依然として最も頻繁に見られるコンテンツで、調査対象となった子供の40%が無料TV放送を主に視聴しており、その一方でNetflixなどのオンライン動画サービスが1年前から22%上昇して、25%の子供たちに利用されていることを強調しています。興味深いことに、調査対象の子供の30%が予定放送タイプのTV番組はTV / 動画の視聴時間全体の20%未満しか構成してないと回答しました。さらに、Futuresourceではデジタルゲームの従来のゲームとの比較を行い、アプリを使って、あるいはコンソール上でオンラインゲーム遊びに使う時間は、ボードゲーム / ジグソーパズルで遊ぶ時間よりもずっと長いと考えられるものの、これら昔ながらの伝統の遊びは依然としてたいへん重要な地位を占めており、調査対象の87%が家族とボードゲームを楽しんでいます。」

また調査データでは、メインのTV画面が子供たちのエンターテイメント・コンテンツの世界への主要な窓口としての位置を保っており、55%の子供たちが週に6時間超メインのTV画面でTV / 動画コンテンツを見ていることも示されている。それと比較して、調査対象となった子供たちのちょうど30%が、現在は週に6時間超スマートフォンまたはタブレットでTVを見ていることがレポートでわかった。

このデジタル時代において、業界・保護者の双方で進行中の話題となっている議論は、デジタルトーイの使用時間の制限、デジタル画面を使ったレクリエーション時間の監視、デジタルの遊びによって従来の遊び時間やTV視聴が減少しているか否かについてである。Futuresourceの調査では、調査対象となった保護者の3分の2が子供のアクティビティーに時間制限を設け、過去の流れと同様に『コンピューターまたは電子ゲーム遊び』が81%の保護者によって制限されているメインのアクティビティーとなっており、それに次いで映画鑑賞の63%、一般的なTV視聴が59%となっていることがすでに示されている。

「Toys to Life」の分野は、間違いなく注目に値し、多くの子供たち (そして大人たちも!) が今年のクリスマスの欲しいものリストにランクインする可能性が高いものである。ActivisionのSkylandersの領域には、LEGOのDimensions、任天堂のAmiibo、DisneyのInfinityなどが加わっており、スターウォーズのラインナップとともに今年の商戦の先頭に立っている。「Toys to Life」分野の幅広い魅力は身近なマーケットプレイスで確認することができ、男の子 / 女の子双方の4分の1がすでにToys to Life商品をすでに持っている。この分野は、フランチャイズ化可能な範囲が広く、ゲームコンソールを超えてますます範囲が広がることで成長を続けるであろう。現在ではApple TVやダイレクト・トゥ・タブレットといったものも含まれ、さらにこの分野の魅力が増すであろう。

Minecraftがまたしても最もよく遊ばれるゲームアプリになっている。そしてそれは女の子よりも男の子の方が多い。子供向けエンターテイメント分野における保護者の年間支出のうち最も大きいのは、依然として従来のおもちゃである。しかしながら、タブレットは保護者が子供のために最も購入を検討している電子機器端末である。