NEDO/トヨタ自動車
水素燃料自動車を展示
NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)のブースでは、エネルギー・環境技術分野で共同開発・研究を進める各企業からのテーマごとのブース展示を行った。その中で、トヨタ自動車は「究極のクリーン車」といわれる水素による燃料電池自動車の展示を行った。
安全性の高い水素燃料電池
ガソリン車と比べて、二酸化炭素や窒素酸化物の排出がなく、使用する燃料である水素も無尽蔵にあるなど、クリーンでエコ、さらには経済性も備えていることで、「究極のクリーン車」と呼ばれる水素燃料。しかし、水素というと、学校の理科の実験などの体験から「燃えやすい」というイメージがまとわりつく。安全性に問題はないのだろうか。「水素燃料の研究・開発は1980年代後半から行っており、2015年の一般利用を目指して現在、実証実験中です。一般的に水素は燃えやすいとうイメージがありますが、実際には、燃えやすさはガソリンと同程度ですし、空間に放出しやすいのでガソリンのように燃えさかるということもありません。また、研究の過程で2重3重の安全構造を備えており、安全性も含めた実験を進めているところです」と答えるのは、ブースで説明を担当した日本自動車研究所の三枝省五氏だ。
ライバルは電気自動車
化石燃料の代替エネルギーとして、よりクリーンで経済的なエネルギーへの期待はこれまでにもあった。しかし、9月、国連において鳩山首相が「2020年までに温室効果ガスを1990年比で25%削減」と宣言したことにより、国際的な約束を守るための新たな挑戦が始まった。これは、ある意味では世界へ向けての「エコ実現のショールーム」として注目されている面もあり、公約どおり実現すれば新たな「日本ブランド」が生まれることも期待できる。「水素燃料電池は、現在、日本の各自動車メーカーとドイツのメーカーがリードしています。同時に、エコカーという視点では、電気自動車と比較されることがあり、ガソリン車の代替としては、ある意味ではライバル関係にあります。」(三枝氏)
三枝氏の言うように、電気自動車がライバルとすると、すでにハイブリッドなどを含め、電気駆動の自動車が実用化されているという現状は、電気自動車にとっては大きなリードであり、水素自動車は出る幕がなくなるのではと危惧される。
棲み分けで互いの利点を生かした自動車社会へ
三枝氏はしかし、「電気自動車と水素燃料自動車は棲み分けが可能」という。「電気自動車は、水素燃料自動車と同様、クリーンである上に、家庭の電源などから電力を供給できるなど、水素燃料自動車が必要とする燃料補給のインフラがいらない点が大きなメリットです。」「ただ電気自動車には、充電に時間がかかる、航続距離が短い、大型車・重量車などを動かす場合のエネルギー効率が悪い、といった課題あります。それに対して、水素燃料自動車は、1回数分間の充填で800kmの走行が可能。大型車などにも対応できます。」
三枝氏は、「こうしたそれぞれの利点を生かして棲み分けをすることが大事。」と言う。「電気自動車は、都市や住宅街のコミューターとして、水素燃料自動車は長距離用自動車や、大型車などに利用することで互いの利点を生かすことができる。」(三枝氏)
関連リンク
[URL] http://www.nedo.go.jp
独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構














